お盆休み明け、上司が「どこか行った?」と声をかける。
ところが返ってくる答えは「いや、特に」「まあ、普通です」──以上、会話終了。沈黙。気まずい空気。
本人は「気を使って聞いてあげてる」と思っているのかもしれませんが、部下にとっては「はいはい、社交辞令ね」としか受け取られていないのです。まるでカーナビに「目的地まであと何キロ」と言われているような、無味乾燥なやりとり。そこに感情も信頼もありません。
本当に信頼されている上司なら、部下のほうから「いやー渋滞すごくて」「子どもがはしゃぎすぎて大変でしたよ」とネタを持ってきます。でも聞いても教えてもらえない上司は、日頃から「報告・連絡・相談」の三単語でしか会話していないから、プライベートなんて話す気にもならない。
極論すれば、部下の中では「休み中にどこで何をしていようが、この上司には一切関係ない」と線を引かれているわけです。興味がない上司よりもさらに残酷で、「興味を持たれても答えたくない上司」。これはもう、人望の赤信号でしょう。
休み明けに雑談が弾むかどうか──それは連休中の過ごし方ではなく、上司の日頃の過ごし方の通信簿なのかもしれません。
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